洗濯物を洗うとき、どんな洗剤を使っていますか?
いい香りのもの、白さを際立たせるもの、ジェル状のもの、CMで見た新製品…ドラッグストアにもさまざまな洗剤が並んでいて、何を使ったらいいのか迷ってしまいますよね。
石油などから作られる合成洗剤による水の汚染も気になるところ。
そこで、今回はより環境にやさしい洗濯洗剤について考えてみます。
肌に触れるものを洗うから、洗剤にもこだわりを。
日本で洗濯機の普及とともに広がった合成洗剤。石油や油脂を原料として化学的に合成された洗剤のことを指します。洗浄力が強く、便利な洗剤として多くの人々に使われるようになります。
しかし1960年代にはこの洗剤が環境問題の一因として問題になります。当時の合成洗剤は界面活性剤に使われていた「分枝鎖型アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム」(ABS)の生分解が遅く、河川を泡だらけにしていました。
化学の進化と洗濯機の性能の進歩により改善されたとはいえ、合成洗剤は環境にいいものとは言えません。
さらに、合成洗剤で洗った衣服で肌が荒れるなどの問題を抱えている方も多いと言います。
環境にも肌にもやさしいエコ洗剤について調べました。
EM洗濯洗剤
最近よく耳にすることが多い、EM洗剤。
これはEffective(有用)microorganisms(微生物群)の略語です。人間にとってよい働きをする微生物を集合させた液状態のものを指します。
天然由来成分で豊かに泡立ち、生地が傷まずカビ、変色を抑えて、EM効果で真っ白に洗いあげます。強力な消臭効果もあり、タバコ、ペット臭、体臭などの匂いを消してくれます。
アトピーなど肌が弱い方も安心して使えるやさしい洗い上がりもうれしいところですね。
さらに最大の特徴は、EMを含んだ排水は川や海を浄化する力を持っていて、化学物質、汚染物質にも削減することができ、環境にやさしいところ。
WASH&FOLD各店でもEM洗剤を使っています。気になる方は、一度コインランドリーで試してみてはいかがでしょうか。
重曹
料理にも使える重曹は、掃除や洗濯にも心強い味方です。重曹は弱アルカリ性なので、皮脂などの酸性の汚れを分解します。
洗濯には、水温30-40度のぬるま湯を使うといいようです。お風呂の残り湯を使うのもおすすめです。重曹を大さじ2杯に、過炭酸ソーダを大さじ1杯をプラスすると洗浄力がアップします。
手軽に洗濯に使うなら、液体や粉せっけんに大さじ1杯の重曹をプラスしてみましょう。
※一部のドラム式洗濯機では、重曹を使用できない場合があります。取り扱い説明書でご確認をお願いします
ソープナッツ
photo by Sean Hitch
「ソープナッツ」はインド、ネパール、インドネシアなどに広く自生するソープナッツツリーになる実のこと。インドでは「リタ」、日本では「ムクロジ」と呼ばれています。
古来からこの木の実を収穫できる国では、石けんやシャンプー、洗剤などとして使われていました。
ソープナッツの殻にはサポニンという成分が多く含まれています。これは天然の界面活性剤とも言われ、汚れを浮かせ洗い流してくれます。
使い方は、布袋にソープナッツの殻を30gぐらい入れて、袋の口を閉じて洗濯物といっしょに洗濯機に入れて洗うだけ。ナッツがバラバラになるぐらい(約10回)まで繰り返し使えて、使い終わったら土に還すと堆肥になります。
究極のエコ洗剤と言えるかもしれません。
お気に入りのエコ洗剤を見つけて、洗濯を楽しみましょう。
いかがでしたか? 天然の成分を配合したエコ洗剤はまだまだたくさんあります。香り、洗浄力、洗いあがり、コストパフォーマンスなどいろいろ使い比べて、お気に入りのエコ洗剤を見つけるのも楽しいかもしれません。