クリーニングの国家資格「クリーニング師」を知っていますか?

top_06普段何げなく使っているクリーニング店。ここでも国家資格を持つ「クリーニング師」が活躍しているのをご存知ですか?

クリーニング店には、「クリーニング業法」に基づき、その事業所ごとに1人以上の資格者を置かなくてはならない決まりがあります。今回は気になる「クリーニング師」について調べてみました。

クリーニング師ってなに?

クリーニング師とは、クリーニングの技能と知識、衛星管理にまつわる知識など幅広くカバーした人に与えられる国家資格です。

クリーニング業には、社会的使命である「公衆衛生の向上」と「利用者利益の擁護」を図るための衛生法規として「クリーニング業法」という制度が定められています。そのクリーニング業法に基づいて定められた国家資格を取得した人を「クリーニング師」と呼びます。

クリーニング処理を行うクリーニング店などには、1台以上の業務用の洗たく機と脱水機と1名以上のクリーニング師を置かなければなりません。(※洗濯物の受取、引き渡しのみを行う取次所はその限りではありません)

さらにクリーニング師は、資格試験に合格したあとも3年に1度、繊維やクリーニング、関係法令などに関する最新の知識を習得し、クリーニング師研修を受講することがクリーニング業法によって義務付けられています。

クリーニング師になるにはどうしたらいい?

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クリーニング師になるには、各都道府県知事が毎年1回以上夏から冬にかけて実施するクリーニング師試験に合格する必要があります。
合格後、免許申請をし、クリーニング師原簿に登録されることで資格取得となります。

日本全国どこの会場で試験を受けて構いませんが、合格後の免許書申請やさまざまな手続きを受験した都道府県の保健所まで行く必要があるので、自宅や職場の近くで受験するのが通例です。

試験内容は学科と実技の2つに大きく分かれます。

学科は
1.衛生法規に関する知識
2.公衆衛生に関する知識
3.洗濯物の処理に関する知識及び技能

3科目の総合計点300点中180点以上で合格となります。ただし1科目でも30点未満だと不合格。

「クリーニング教本」からの出題が多いと言われています。教本メインなので、教本外の問題が出題されても合格点は充分に取ることができます。

実技は
1.白・無地(綿35%以上のワイシャツ)のアイロン仕上げ
2.繊維の識別
3.しみの識別

「アイロン仕上げ」100点満点、「繊維の鑑別」50点満点とし、総合計点150点中90点以上で合格となります。
Yシャツの仕上げがほとんど。実技は都道府県によって大きく異なります。

受験料も都道府県によって幅があります。例えば東京都は10,800円なのに対して、神奈川県は7,000円です。

クリーニング師試験の詳細については、各都道府県の行政機関へ問い合わせるかウェブサイトを検索してみましょう。

クリーニング師の資格試験って難しいの?

image出典:oc929.net

クリーニング師の受験資格は、中学卒業者または、厚生大臣が上記と同等以上の学力を有すると認定した者とされています。比較的多くの人が受験でき、敷居が低いのも特徴です。

都道府県によって試験内容が異なるので、一概には言えませんが合格率は70%以上で、合格率が高いため、難易度は低いと言えるでしょう。

ただ、試験に関する情報が少ないので、初めて受験する場合は、セミナーや講習会などに参加することをおすすめします。さらに都道府県ごとに過去の試験問題も公開しているので、受験する地域の問題は解いておくといいと思います。

クリーニング業で独立したい方には必須の国家資格です。将来独立したり、昇進などのステップアップには持っておくべき資格と言えます。

お店でクリーニング師資格所有者を見かけたら、洗濯に関する相談をしてみてはいかがでしょうか。